壊れやすい理由はここにあった。冷凍ストッカーの使い方

飲食店を運営する上で、食材をストックする上で、大切な食材を、良い状態で保存しておくためには、用途に合わせた冷凍ストッカーを選ぶことが大切です。

しかし「冷凍ストッカー」と一言で言っても、用途や、温度、冷却方式、扉の開閉方法等、それぞれ特徴が違います。この記事では、購入する際に確認しておきたい業務用冷凍ストッカーの選び方のポイントと、機器を長く使い続けるための正しい使い方についてご紹介します。

業務用冷凍ストッカーの種類

業務用冷凍ストッカーの違いの一つに、まず扉の開け方があります。大きく分けて、「スライド式」「前開き式」「チェストタイプ」があります。それぞれメリット・デメリットを見ていきましょう。

省スペースなら、スライド扉タイプ

これは本体の上に、スライドの扉が付いています。クローゼットのように、扉を前に開く必要が無いので、省スペースで設置が可能です。厨房が狭いけど、冷凍保管する場所を増やしたい、という方向けの商品です。

購入する前に確認することは、食材のストックの仕方です。スライド扉タイプの冷凍ストッカーは、中に収納する食材を積み重ねていく形になっています。そのため、下の方にある食材を取り出すということが難しくなります。数種類の食材を保管するには向いていない冷凍ストッカーです。

テンポスでは、45L型(TBSF-45-RH)なら19,800円、60L型(TBSF-60-RH)なら25,520円等のテンポスオリジナルの2機種の他、様々なメーカーの冷凍ストッカーを取り揃えています。

左から、TBSF-45-RH(45L)、TBSF-60-RH(60L)

大容量保管するなら、チェストタイプ

チェストタイプは、扉が上に開くタイプのものです。大きな食材もそのまま収納しやすく、何かと使いがってが良い商品です。

チェストタイプは55Lの小型のものから、576Lの大型のものまで幅広いラインナップがあります。保管する食材の量に合わせて選べるのがメリットです。スライド扉タイプもそうですが、チェストタイプも扉が上部に付いているため、前開き式の冷凍ストッカーに比べ、冷気が逃げにくく、内部の温度を保ちやすいといえます。さらに、メーカーによっては、扉が2枚になっている「2ドア式」の冷凍ストッカーもあります。扉が左右に分割されているので、大型の冷蔵ストッカーで「できるだけ冷気を逃がさず良い状態で保管したい!」という方は、「2ドア式」の冷凍ストッカーも検討されてください。

しかし、スライド扉式と同様に、食材を上から積み重ねていく形で保管していくので、下の食材は取り出しにくいデメリットがあります。また、扉が上に開くため、扉を上に開けるだけの高さを考えて、設置場所を決める必要がありますので、購入前に設置場所を必ず確認しておきましょう。

テンポスでは、容量55L(TBCF-60-RH)24,402円から、上は容量576L(TBCF-576-RH)100,000円まで、7機種を販売しています。業界一の品ぞろえです。

左から、TBCF-60-RH(55L)、TBCF-140-RH(140L)、TBCF-576-RH(576L)

 

食材の取り出しやすさなら、前開きタイプ

最後に前開きタイプの冷凍ストッカーのご紹介です。これは、クローゼットのように扉を前に開くタイプの冷凍ストッカーです。庫内は段で区切られているため、食材の種類ごとに整理して保管することもできます。また前開き式のため、食材を取り出しやすいというメリットがあります。

ただ、前開き式の場合、扉を開けた時、外気に触れるスペースが多いため、冷気が逃げやすいというデメリットもあるので気を付けましょう。

テンポスオリジナル商品では、庫内の引き出しが3段の88L型(TBUF-88-RH)、4段119L型(TBUF-119-RH)、5段152L型(TBUF-152-RH)、6段168L型(TBUF-168-RH)、7段198L型(TBUF-198-RH)の全5機種を販売しています。

左から、TBUF-88-RH(88L/3段)、TBUF-152-RH(152L/5段)、TBUF-198-RH(198L/7段)

業務用冷凍ストッカーの選び方

さて、やっと本題です。飲食店様が業務用冷凍ストッカーを選ぶときのポイントについてお伝えします。業務用冷凍ストッカーを選ぶ時は、温度、容量、冷却方式、この3点を確認することが必要です。

温度、超低温タイプもあり

業務用冷凍ストッカーの庫内温度はマイナス20度前後のものと、マイナス60度以上の「超低温タイプ」があります。-60℃の超低温ではタンパク質の酵素分解や、脂肪の酸化、微生物の繁殖もストップさせられるため、食材の劣化をおさえ、鮮度を保ったまま、長期間保存するのに向いています。マグロなどの冷凍保存に向いていますね。

容量を決める

スライド式や、チェストタイプ、前開き式、どのタイプの冷凍ストッカーも、小型のものから大型のものまである程度揃っています。そのため、購入する時は、容量が足りるかという点を確認した上で、食材の取り出しやすさを優先するか、設置スペースを優先させるか、何はともあれ大容量保管を優先するか等で、選び方が変わってきます。オペレーションを邪魔しないかもポイントです。

冷却方式

業務用冷凍ストッカーは、庫内の冷やし方が2種類あります。

ファン式

これは、庫内に取り付けられているファンが回ることで、冷気が回り、温度を下げる方式です。冷風がでているので早く庫内を冷やすことができます。ただし、風がでているので、中の食材が乾燥しやすいというデメリットがありますので、庫内に食材を保管する時は、きちんと密閉しておく必要があります。

直冷式

これは、ファンのように風はでず、庫内を直接冷やす仕組みです。食材が乾燥しにくいですし、商品電力も少ないというメリットがあります。ただし、霜がつきやすいため、適度に霜取りをする必要があります。テンポスの冷凍ストッカーは、直冷式です。

冷凍ストッカーの正しい使い方

最後に冷凍ストッカーの正しい使い方についてお伝えします。長く使って頂きたいからこそ、正しい使い方を守ることが大切です。

壁にピッタリつけない

冷凍ストッカーは側面や背面にコンプレッサーという、庫内を冷やすための部品が付いています。しかし、冷凍ストッカーが壁にピッタリ付いていると、コンプレッサーが放熱できず、故障の原因になってしまいます。必ず、壁から5cm以上離して設置しましょう。

凍らせたい食材を凍らせる機械ではない

冷凍ストッカーは、その名の通り、凍った食材をストックする為の機械です。商品を凍らせる機械ではありません。高温の食材などを庫内に入れると、それを冷やそうと機械が頑張りすぎてしまい、故障の原因になってしまいますので、気を付けましょう。

温度調整ボリュームを常にMAXで使わない

常に温度調整ボリュームをMAXで使うと、コンプレッサーへの負荷が大きく、故障の原因になります。使い始めの数時間の使用以外は、温度調整ボリュームは中間あたりに設定してお使いください。

扉が開かなくなったら

夏場のような気温が高い時に多いのが、急に扉が開かなくなる問題です。これは、扉を閉める時に庫内の空気が抜け、外部との気圧差で、扉が開かなくなっています。

この場合は、機械を傷つけないようにパッキンの隙間から、定規やペーパーナイフを差込み、斜めにひねり、庫内に空気を入れると、扉は簡単に開きます。

絶対、力まかせに開けないようにしましょう。取っ手などが破損してしまいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

冷凍ストッカーの購入のポイントは、「温度」「容量」「冷却方式」を確認すること、また冷凍ストッカーの扉の開け方のタイプによって、設置スペースが充分に足りるかどうかを確認することが、購入時に気を付けたいポイントです。

購入後は、正しい使い方で使い続けることが大切だとお伝えしてきました。できるだけ正しく、乱暴に扱わないように、気を付けて使用してくださいね。

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