飲食店で使える冷蔵・冷凍ショーケース

長引くコロナ禍のなか、テイクアウト需要はますます高まっています。新たにお弁当の販売やデリバリー対応を始めた飲食店の方も多いのではないでしょうか?

そんな時に役に立つのが冷蔵・冷凍ショーケース。注文を受けてからの料理では時間がかかりますが、惣菜やサラダなど、作り置きしたものを冷蔵ショーケースに入れておけば、お客様を待たせずにすみますし、お客様にとっては見て選べるメリットも生まれます。今回は、そんなショーケースをタイプ別にご紹介します。用途に合わせてお選びください。

ドリンクの保管には、スライド扉型

スライド扉型ショーケースなら、ドリンクの出し入れも簡単。狭い場所やカウンター下などの隙間にも設置可能な小型タイプが便利です。

天板が丈夫なステンレス仕様になっているので、レジやビールサーバーなどを載せることできるのも便利。耐荷重は60㎏まで大丈夫です。

棚の高さを変更することができるので、一升瓶やワイン、瓶ビール、缶飲料など多様な品揃えに対応可能です。小鉢物の一時保管にも便利です。

機種名:TBCR-845L(代表機種)

外形寸法[mm]:W750×D450×H1,410

定格内容積:205L

製品質量:65kg

冷却性能:3~10℃

電源:単相100V

年間消費電力量:706kWh/年

大型店舗には大型タイプ

大容量のショーケースが欲しい場合には、高さのある大型のタイプもあります。大型の場合でも、多くの店がスライド扉型を選ぶのは、通路幅などが狭い場所でも扉の開閉ができるからです。ガラス面が大きく、庫内の商品をよりきれいに魅せることができるのも特徴のひとつ。パントリーに置いて多様なドリンクをたっぷり保存するのもいいのですが、客席側に見えるように設置して日本酒などお店のこだわりをアピールするのもお勧めです。

ホワイトと木目調の2つのデザインからお選びいただけます。

機種名:MSSA-120GHWSR(代表機種)

外形寸法[mm]:W1,200×D650×H1,900

定格内容積:810L

製品質量:145kg

冷却性能:0~10℃

電源:単相100V

年間消費電力量:716kWh/年

お弁当やお総菜には、チルド食品用ショーケース

今回ご紹介したいのは、幅610㎜のスリムタイプ。狭いスペースに設置することができるので、お客さまの目に留まりやすいレジ横などに置いて、商品をアピールすることもできます。テイクアウト販売などを新たに始めた時には、認知を広げることが大切ですから効果抜群ではないでしょうか。0~10℃に対応したチルド食品用ショーケースです。排水ドレンタンクが標準装備なので、排水工事の必要はありません。コンデンサーフィルタ―の清掃も必要ないので、手間が省けます。

機種名:UEN-060REC

外形寸法[mm]:W610×D650×H1,950

定格内容積:392L

製品質量:90kg

冷却性能:0~10℃

電源:単相100V

年間消費電力量:540kWh/年

コロッケやハンバーグ、餃子などの冷凍販売も人気

最近は、お店で人気のコロッケなどを冷凍販売するケースも増えてきています。そんな時に欲しいのが、-20℃以下に対応した冷凍食品用ショーケース。開閉がスムーズで商品の出し入れがしやすいスイング扉タイプがお勧めです。人と接触せずに購入できると人気が高まっている、冷凍食品の持ち帰り専門店などでも活用されています。カウンター周りで、アイスやドリンク用氷などの陳列に活用しているお店もあります。

フクシマガリレイのスイング扉リーチインは、独自のDCC方式を採用していて、省エネ大賞※を受賞しているそうです。

機種名:MRS-120FWTR(代表機種)

外形寸法[mm]:W1,200×D650×H1,900

定格内容積:646L

製品質量:220kg

冷却性能:-20℃以下

電源:両電源

年間消費電力量:7,576kWh/年

DCC方式とは

Dual Comp. Controlの略。一定圧縮機2台を用いる冷却方式で、庫内負荷に応じて圧縮機を使い分けることで、インバーター制御を上回る省エネ運転を実現する。

※平成30年度 一般財団法人省エネルギーセンター主催 省エネ大賞省エネルギーセンター会長賞(製品・ビジネスモデル部門)受賞

スイーツやサラダには、オープン型

スイーツやサラダには、扉のないオープンタイプのショーケースをお勧めします。お弁当やお総菜販売にも向いていますよね。扉がないので商品を取りやすく、POPなどの販促ツールもつけやすいので、お客様が自分で選んで、レジに持っていく形でのテイクアウト販売もやりやすいと思います。お弁当とドリンクを一緒に陳列できるのも便利です。

2重エアカーテンを採用することで庫内の温度のムラを低減し、夜間の無駄な消費電力を抑えるナイトカバーも標準装備しています。オープンタイプですが、省エネ性も高いショーケースです。標準の鋼板製の他に、光を通して商品を明るく見せるガラス棚、商品陳列に便利なスライド棚の3タイプから選べます。排水蒸発装置が付いているので排水設備は不要です。

機種名:MEU-33GHSA3L(代表機種)

外形寸法[mm]:W900×D600×H1,500

定格内容積:262L

製品質量:155kg

冷却性能:3~20℃

電源:単相100V

年間消費電力量:3,332kWh/年

冷凍・冷蔵が切り替えられる便利なアイランド型

キャスター仕様なので催事などでも活躍しているのがこのアイランド型。季節に合わせた売り場づくりや特売など、フレキシブルに利用できます。視認性が高く、商品が手に取りやすいのが特徴です。冷凍冷蔵切替タイプなのでアイスクリームや冷凍食品からお弁当まで幅広く対応できます。※

キャスター仕様になっているので、移動も簡単です。排水蒸発装置が付いているので排水設備は不要です。

機種名:IMC-36QWFSAX(代表機種)

外形寸法[mm]:W900×D900×H850

定格内容積:107L

製品質量:130kg

冷却性能:-25~15℃

電源:単相100V

※アイスクリーム・冷凍食品から惣菜まで使用できるスーパーワイドレンジタイプ(-25℃~15℃)、冷凍食品から惣菜まで対応のワイドレンジタイプ(-20℃~15℃)、冷蔵タイプ(-2℃~15℃)、冷凍タイプ(-25℃~-18℃)など様々な温度帯をラインナップしています。

販売に許可・申請が必要な場合もあります

新たにテイクアウトやEC販売などを行う上で、注意しなければならないのが営業許可です。

飲食店で作ったお惣菜や弁当を、お客さまにお持ち帰りいただくだけなら、飲食店営業の範囲で行うことができますが、別の場所で販売する場合や、店内で製造したアイスクリームや生麺、乳製品、冷凍食品等を販売する場合には、別途許可が必要になる場合があります。始める前に一度、地域の保健所にご確認ください。

もう一つの注意点は、食品の取り扱いについて。テイクアウト用に調理した食品は、お客様が食べるまでの時間が長くなりますので、食中毒を起こす可能性が高くなります。これまで以上に衛生管理に注意が必要となることを強く意識するようにしましょう。

取材協力:フクシマガリレイ株式会社

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