テイクアウトを始めるときの「容器の選び方」

新型コロナウイルス感染拡大以降、飲食店が店頭でテイクアウトの弁当を販売している光景をよく見かけるようになりました。今後も、テイクアウト需要はさらに高まっていくことが予想されます。コロナウイルスが収束したとしても、家でお店のごはんを楽しめるワクワク感と手軽さから、中食サービスは残り続けるでしょう。

テイクアウトで美味しい料理を提供するためには、メニューに合わせた容器選びが重要です。しかし、種類が多くて何を選べばいいかわからない方も多いと思います。

そこで今回はテイクアウト用の弁当容器を選ぶポイントを説明していきます。

弁当容器にはどんな種類があるのでしょうか?

テイクアウト用の弁当容器には、さまざまな種類があります。メニューに合った容器を選ぶことで、よりお客様に料理を美味しく食べてもらうことができます。洋食、和食、丼物、カレー、それぞれにどんな容器が合うのでしょうか?

大きく3種類に分類してご紹介します。

おかずとごはんを分ける仕切りがある一般的な弁当容器タイプ

サイズや仕切りの数など種類が豊富なため、販売するお弁当の品数やボリュームに合わせて、ピッタリの容器を選ぶことができます。ベーシックなお弁当の販売を考えている場合、このタイプを選べば間違いないでしょう。

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品数が多い弁当を考えている場合は、こちらの容器がおすすめです。仕切りが9個あるため、いろいろなおかずをちょっとずつ楽しむことができます。居酒屋などメニューが豊富なお店のテイクアウトにピッタリです。

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ごはんと主菜が分かれた弁当容器ですが、主菜部分は汁漏れに強い作りになっているため、メニューを選ばず和洋中さまざまなお弁当に対応できます。主菜部分にハンバーグを入れたハンバーグ弁当や、麻婆豆腐を入れた中華弁当、主菜部分にご飯をいれご飯部分に唐揚げを入れれば、ボリュームたっぷりの唐揚げ弁当など、様々なテイクアウトメニューに使うことができます

丼やカレーに使われる深さのある容器タイプ

カレーや丼物のテイクアウトを考えているのであれば、丼型や深い仕切りがあるタイプの容器がおすすめです。中皿付きであれば、食べる直前までご飯と具が分かれているので、汁がご飯に染み込むことなく、美味しくお召し上がりいただけます。

カレーや丼物は汁漏れにも気を付ける必要があるので、汁漏れしづらい蓋を選ぶようにしましょう。汁漏れしづらい蓋の構造については後ほど詳しく解説します。

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容器の側面に凹凸のついた形となっているのが特徴で、これにより手に持った時に滑りにくくなります。また、内側の凹凸の線を目安にご飯を入れることで、ご飯の量を均等にしやすくなるなどのメリットがあります。ロースタック仕様なので、重ねた時にかさばらず収納しやすいのもありがたいポイントです。

ベーシックな形状で大変使いやすい丼容器なので、初めてテイクアウトを始められるお客様にもおすすめしたい商品です。

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紙製の丼容器です。別売りの中皿と組み合わせることで、ご飯と具を食べる直前まで分けることができるため、汁気の多い丼物でもご飯に汁が染みてしまうことがなく、美味しくお召し上がりいただけます。 カラーも白・黒・茶・ナチュラルと豊富なため、メニューに合わせてお選びいただけます。紙製でナチュラルな雰囲気のある容器ですので、ロコモコ丼などカフェご飯のテイクアウトにもおすすめです。

惣菜とご飯を別容器にする岡持ち容器タイプ

別々の容器を組み合わせることで、テイクアウトのメニューの幅は広がります。惣菜とご飯混ざってしまうことがないため、汁気の多いおかずなども提供することができるのがメリットです。しかし、持ち運びやすさに気を付けなければいけません。別々の容器を持ち運び安くする工夫も必要です。

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そのため、容器をひとつにまとめて岡持ちのようにして持ち運びができる容器。スープカップも一緒に入れられるのも便利です。

確認しておいた方がいい弁当容器の機能性

熱々が美味しいメニューなのに家に持ち帰るまでに冷めてしまった、汁が多いメニューなのに密閉性が低く汁漏れをしてしまった、というようなことはできるだけ避けたいですよね。弁当容器を選ぶときには、その機能性を詳細に確認しておくことが大切です。

特に注目すべきなのは、耐熱性、保温・断熱性、密閉性の3つです。

耐熱性

耐熱性の高い容器を選ぶと、電子レンジでその容器のままあたためることができます。現代は、どの家庭にも電子レンジはありますから、これはとても重要なポイントです。持ち帰り中に冷めてしまった場合や、すぐに食べずに後で食べる場合などにも、温かく召し上がっていただくために、電子レンジ対応容器かどうかを確認しましょう。

保温性・断熱性

保温性・断熱性が高い容器のメリットは、料理が冷めにくいこと。配達や持ち帰りに時間がかかっても、熱々を保つことができます。また断熱性によって、手に持ったときに熱さが伝わりません。やけどの心配もなくなります。保温性・断熱性を重視するなら、PSPなどの発泡素材の容器を選ぶのがよいでしょう。

密閉性

丼物やスープ類など、汁が多いお弁当のテイクアウトは、配達中や持ち帰り途中に汁漏れしないように容器の密閉性が重要です。汁漏れの危険があるメニューには「嵌合蓋」を選びましょう。

嵌合蓋とは、本体にカチッとハマる蓋のことで、密閉性が高く、汁漏れしにくいという特徴があります。主に外嵌合蓋(そとかんごうふた)・内嵌合蓋(うちかんごうふた)・内外嵌合蓋(うちそとかんごうふた)の3種類があり、それぞれ特徴がありますので、メニューに合わせて選んでください。

■外嵌合蓋

容器の外側にカチッとはまるタイプの蓋で、一般的な弁当容器や丼容器によく使われています。内嵌合蓋・内外嵌合蓋と比べると密閉性は劣るため、スープや麺類など、汁の多いものへの仕様は注意が必要です。

■内嵌合蓋

容器の内側にはめるタイプの蓋で、外嵌合蓋と比べ密閉性が高く、汁漏れに強い作りとなっています。カレーや麺類など汁漏れの恐れがあるメニューのテイクアウトには内嵌合蓋を選びましょう。

■内外嵌合蓋

容器の内側・外側両方からはめるタイプの蓋で、最も密閉性が高く汁漏れに強い作りとなっています。スープなど汁物のテイクアウトにおすすめです。

色や見た目も大切です

テイクアウトの使い捨て容器の色、柄、形はさまざま。中には本物のどんぶりのような容器もあります。どうせなら美味しそうで写真映えするような容器を選びたいですよね。メニューにあった色、柄を選ぶようにしましょう。

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「空間を惹きたてるテーブルウェア」というコンセプトで作られた、洗練されたデザインが魅力の容器です。

環境に配慮した容器とは?

捨てられた弁当容器などのゴミが、海に流れ着き、海の汚染とそこに住む生き物に影響を及ぼす、いわゆる海洋プラスチックは、今世界中で問題視されています。海に流出するプラスチックごみの量は年間800万トンとの試算がされていたり、2050年までに海洋中のプラスチックが魚の数を越えると予想されていたりと、深刻化しています。

そういった背景もあり最近、環境に優しい容器が増えてきています。種類も紙だけではなく竹やバガス(サトウキビの搾りかす)、成長の早い木材であるファルカタ材などの天然素材を使ったものから、植物など生物由来の原料から作られる“バイオマスプラスチック”を使用したものまでと多岐に渡ります。

通常のプラスチック容器と比べコストはかかってしまいますが、エコな容器を採用し、環境問題へ取り組むことで企業イメージの向上に繋げることができ、紙容器はプラスチック容器と比べ、ナチュラルで優しい雰囲気もありますので、SNS映えするオシャレなイメージに繋げることもできます。

今後もエコに対する注目は高まっていきますので、環境に優しい容器を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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成長サイクルの早い竹と廃棄されるはずだったサトウキビの搾りかすから作った容器。植物由来なので、自然界に流出しても微生物による分解で土に還ります。環境に優しいエコ容器のひとつです。

まとめ

テイクアウト用弁当容器の種類や選ぶ時のポイントについて説明してきましたが、今回紹介したポイント全てを満たす容器はなかなかありません。そのため美味しさを重視して機能性にこだわるのか、インスタ映えをするような見た目にこだわるのか、エコにこだわるのか、一番大切にしているポイントを軸に容器を選ぶのが良いでしょう。

今後もテイクアウト需要はさらに伸びていくと考えられており、テイクアウトに参戦する飲食店が増え、競争が激化することも予想されますので、テイクアウト容器を差別化の要素と考えて、とことんこだわるのも効果的かもしれません。

テンポスではテイクアウトに最適な容器を多数取り揃えておりますので、ぜひご覧ください。