「白」を使い分ける|飲食店のユニフォーム

飲食店では、昔から白のユニフォームが採用されることが多いですよね。特に料理人のコックコートなどは圧倒的に白。コックコートが着用され始めたのは19世紀のヨーロッパからだと言われていますが、やはり白が主流でした。汚れが目立つから洗濯をこまめにすることで清潔を保ちやすいからだなどと言われますが、そもそも白には清潔感がありますから、飲食業には向いている色だと思います。

さて、今回は、一口に「白」と言っても、実はさまざまな「白」があり、場面によって使い分ける必要性も考えるべきだという話。全国でユニフォームの製造販売をしている株式会社セブンユニフォームさんに伺いました。

ユニフォームにはさまざまな「白」がある

「蛍光晒の白」と呼ばれる白をご存じでしょうか。少し青みを帯びた白で、普段、私たちが私服で着ることのない白です。何かとストレスの多い現代は、癒しの色としてナチュラルでカジュアルなオフホワイトや、生成りのような白色が注目されていますが、蛍光晒の白は、その対極ともいえるキリリとした清潔感を感じる色です。

左から「オフホワイト」「蛍光晒」「ホワイト」

蛍光晒の白はユニフォームならではの白

蛍光晒は独特な色です。セブンユニフォームのデザイナーも、一般アパレルには使われないその白に、最初は戸惑ったと言い、その特別な存在感が印象的だったと話します。

多くは、食に携わる職種向けの白衣やコートに用いられます。青白く光るような蛍光晒の白は、もともとは「しっかりと洗濯され、衛星が保たれている」ということを一目で表す色として広く活用されてきました。たとえば給食の白衣や和食の調理コート、研究職用のカウンセラーコートなどが、その白を用いています。

黄ばみを目立たなくする効用も

その白は、「蛍光増白剤」で繊維を染めることによって実現しています。蛍光増白剤には、太陽光中の紫外線を吸収し、青色の可視光線に変えて放出するという効果があり、ここで発生した青色光を蛍光と呼びます。

蛍光を発する染料で繊維を染めることで、白をより白くするだけでなく、青の補色である黄色(黄ばみ)を目立たなくする効用もあります。

2,000年代以降は、無機的な冷たさを感じるような白はだんだん好まれなくなり、あたたかさを感じさせるナチュラルな白が流行っています。ですから、以前に比べると蛍光晒の白を使うユニフォームは少なくなってきているのですが、今も変わらず愛用している飲食店も多く、蛍光の白色をかなり強めに発色させているものの人気は高いです。

どちらも白色として販売されている商品

白に込められたメッセージ

新型コロナウイルスの世界的まん延で、衛生意識が高まっている今、お客様の目を引きつけ、その意識をハッとONにする蛍光晒の白は、今だからこそ必要とされているようにも思います。一方で、ナチュラルな白は、心を安らかにしOFFの状態へと促します。これも今だからこそ求められる効果と言えます。お店として、どちらのメッセージを込めるのか、よく考えなければいけません。お店の業態や、アルコール提供の有無などで、込めるべきメッセージは変わるでしょうし、昼と夜でも変わる可能性もあります。

今回は、今まであまり深く考えることのなかった白という色に含まれた意味を意識し、時代や状況に応じて使い分ける必要もあることに、セブンユニフォームさんのお話で気づかされました。

取材協力:株式会社セブンユニフォーム

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