古民家レストランに費用がかかる理由|飲食店開業

今回取材させていただいたのは、那覇で沖縄そばと和創作料理のお店をオープンするオーナー様です。2006年に創業、沖縄そばじょーぐー(沖縄そば好き)たちから絶大な人気を博すも、2016年に惜しまれながら閉店した沖縄そば専門店がありました。その味を息子さんたちが継承して、装いも新たに再出発したお店です。

古民家ゆえの難題発生

なかなか空き物件の情報が出ない土地柄で、突然舞い込んできた古民家の空き物件情報!昨年秋から物件の契約の手続きを始め、融資の手続きを経て、工事を開始できたのが今年の3月初旬。ようやくオープンに向けて進められると思ったのですが、古民家ゆえの問題が立ちふさがりました。邪魔だからと、家屋を支える柱をなくすわけにはいきませんので、厨房と客席の設計も簡単にはいきません。上下水道も業務用に整備し直す必要もありましたから、銀行からの借入1千万円では補えないほどの費用が掛かることが判明したのです。

沖縄の伝統と文化を伝えたい

店内の改修費用が予想を上回ったことで、駐車場の整備や外壁の工事までの予算が取れなくなってしまいました。しかし、観光地ですから景観条例もあります。沖縄の文化を伝える店にしたいという思いを込めて、クラウドファンディングで資金を募ることにしたそうです。249名が参加し、目標300万円を超える369万円が集まりました。

琉球王朝時代から育まれてきた伝統・文化が楽しめる機会を提供したいと、お店をオープンするにあたって、琉球古典音楽会を牽引する若手演奏家や地元を代表するコメディアンにもご協力いただき、イベントも開催予定です。

沖縄の言葉で「おかげさま」

2019年10月31日の首里城火災、コロナ禍も重なり元気がなくなっていた首里の地で、お店を通じて地元を元気にしたいとの願いから、お客さまへの感謝を込めて、沖縄の言葉で「おかげさま」を意味する言葉を店名にしました。沖縄そば店を経営していたご両親の想いを継承しつつ、食を通じて沖縄を盛り上げていきたい。そんな想いで、新しい店を皆さんと共に創っていけたらな、と思いをはせるオーナー様でした。

スペシャルコンテンツ:開業資金、いくらかかった?

記事を書いた人

テンポスバスターズ那覇店 山城

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