今日は、飲食店には欠かすことのできないツール、メニューブックの話をしようと思います。教えて頂いたのは、オリジナルメニューブックの製造・販売、さまざまな店舗用品や備品等の製造販売を行っている株式会社えいむさんです!
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メニューはお店の顔
メニューブックの役割は、お客様にメニューと値段を伝えることだけではありません。初めてのお客様にお店の看板メニューを伝え、お店自体の価値、こだわりや想いを伝えることもできます。強力な広告宣伝メディアであり、販促ツールでもあるのです。
来店したお客様が、最初に見るのがメニューブックですから、いわばお店の顔、安易に作るのではなく、しっかりと考えて素敵なメニューを作ってほしいと思います。
メニューブックの選び方をご紹介
印刷会社やデザイン会社に相談してつくってもらう方法もありますが、個人店の場合は節約のために、既製品のメニューブックカバーを購入し、自筆、あるいはパソコンで作ったメニューを差し込んで使うという人が多いのではないでしょうか。でも既製品にもさまざまな種類があり、選ぶのは大変です。
そこで、今回は既製品のメニューブックを選ぶときのポイントをいくつかご紹介したいと思います。
メニューブックを選ぶ際に最も大切なことは、お店のコンセプトや雰囲気に合うかどうかということ。高級店なのに、メニューブックがチープでは、せっかくの雰囲気も台無しです。和食のお店で洋風メニューブックを使っていたり、自然派をうたった店でけばけばしいメニューが置いてあったりでは、お客様のお店への期待も吹き飛んでしまうのではないでしょうか。
色は好き嫌いで選ぶなかれ
色選びは悩むところだと思いますが、好きな色というだけで選んで失敗した話はよく聞きます。お店のコンセプトや雰囲気に合わせてよく考えて選んでください。和食・洋食・中華など料理の種類によってのイメージを大きく外れる色はおすすめしません。色には特有のイメージや心理的効果があり、「らしくない」色には違和感や嫌悪感が生まれることもあります。缶ビールのデザインが、どの会社も似たような感じなのは、そうでないと消費者は違和感を感じ、売れなくなるからです。
飲食店ですから、食欲を減退させるといわれている寒色系も選ばない方がいいでしょう。
大きさ(サイズ)は使い勝手で選ぶ
定番はA4サイズです。既製品でもこのサイズが圧倒的に多いです。会社の書類などでもよく使うサイズですので、慣れているサイズということもあり、お客様にとっても見やすく扱いやすい大きさだと言えます。また家庭用のプリンターなどでも簡単に印刷できるサイズですし、コンビニで安い価格でプリントできるサイズですから、お店側の使い勝手もいいと言えます。メニューの差し替えが多いお店は、このサイズが便利なのではないでしょうか。
そのほかには、A5、B5、B4サイズがよく使われるサイズです。大きいサイズは文字や写真を大きく使って見やすいメニューが作れるのですが、広げたときに場所を大きくとってしまうのが難点。見た目もスマートではありません。ですので、高級店では小さめのメニューブックを使うところの方が多いように思います。
小さめサイズでは、上記の規格サイズでない特殊なタテL(155×310mm)、タテS(110×262mm)と呼ばれるサイズ、ミニ(186×149mm)と呼ばれるサイズがあります。タテSはドリンクメニューに、ミニは和風のお店でよく使われます。
フードメニューとドリンクメニューでサイズを変える店も多くあります。業種やメニューの品目数(ページ数)で使い分けてください。
仕様は機能で選ぶ
既製品メニューブックの仕様についてお話したいと思います。大きく分けて以下の7種類があります。
●クリアテーピングメニュー
透明素材の周囲をテープで縫製したもの。見開き2ページのものから16ページのものまであります。サイズも縁のバリエーションも豊富で、現在最も需要の多いメニューです。透明な部分に印刷、または手書きしたメニューを入れて使うので、差し替えも簡単です。ただし購入時に選んだページ数から増減はできません。
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●ひも留めメニュー
リフィルを中央でひも留めして固定します。和風店でよく使われます。ページ数の増減も簡単ですし、使い勝手はいいのですが、ひも留めだけで止めているので、リフィルの一部が左右にずれることがあるのと、汚れにあまり強くないことが弱点です。
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●ピン付きメニュー
リフィルをピンクリップで留める仕様です。リフィルのズレ防止になるため、ページを増やす際もスマートなメニューです。ピンを外して洗うこともできます。
ピンホールを丸くしたピンホールメニューなら、ピンの抜け防止にもなり、リフィルの上下がしっかり止まります。
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●レール式(スライド)メニュー
リフィルを背部のレールに通してセットするタイプ。リフィルの脱着には手間がかかりますが、付属のパーツがない分、すっきりして落ち着いた品のあるメニューです。
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●ホック式メニュー
ホック式(ボタン)はリフィルの脱着が簡単にできますので、ページの増減もしやすく簡単です。差し替えの多い、ランチメニューや週替わりメニューなどにも使い勝手のいいメニューです。
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●組ネジ式メニュー
金属製の組ねじでリフィルを留めるタイプ。長い組ねじを使えば、かなりのページ数に対応できます。ただし差し替えには時間がかかります。
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●バインダー式メニュー
4穴や30穴の金属やプラスチック製のバインダーでリフィルを留めるタイプです。リングの内径によりますが、多くのページセットが可能です。宿泊施設のインフォメーションなどによく使われます。
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※スープ等、提供されます料理によっては、異物混入防止のため、組ネジやひも留めのメニューは注意が必要です。
素材は店の品格と耐久性で選ぶ
メニューブックのリフィルはほとんどの場合、紙ですが、表紙にはさまざまな材質が使われています。高級感やチープ感はこの材質によるところが大きいと考えます。材質によって、耐久性も変わりますので、そこも含めて代表的な材質をご紹介します。
●PVC(塩化ビニール)製品
金型で加工したメニュー。ジャンルを問わず大衆店でよく使われます。安価で購入できますが、耐久性は低く、半年から1年で買い替える必要がある商品です。
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●紙素材のメニュー
ボール紙芯などに和紙やきれいな紙を貼り加工や合紙したメニュー。風合いが良いので和食店などで多く使われますが、水に弱いことがデメリット。ですので、表紙に透明なビニールカバーを付けて使用しているお店もよく見かけます。ビニール加工をしたビニールペーパーと呼ばれる紙もあり、これなら汚れを吹きとることも可能です。最近は建築建材の壁紙で作った紙メニューも人気です。耐久性は約1年です。
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●布張りメニュー
紙の代わりに布を使ったメニュー。汚れに弱いところはありますが、紙同様に風合いが良いので、よく使われるスタイルです。デニム地のメニューなどもあり、居酒屋などでもよく使われているようです。耐久性は約1年。
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●木製メニュー
合板や突板を使って表紙を作ったメニューです。竹や藤あみなどを使ったメニューも見かけますね。紙や布ほどではありませんが、水や汚れに弱いところはありますが、素材感が重要なので、ビニールをかぶせて使う店はあまりないように思います。耐久性は1~2年。
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●合成皮革メニュー
合成皮革とは、布地をベースにポリ塩化ビニールやポリウレタン樹脂などの合成樹脂を塗り、天然の皮に似せたもの。汚れには比較的強く、洋食やお酒をメインとするお店でよく使われています。合成皮革とは違うのですが、天然皮革の端材を集めて樹脂で固めたリサイクルレザーと呼ばれるより天然皮革に近い性質を持つ素材もあり、こちらも人気が高いです。耐久性は約2~3年。
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●本革メニュー
天然皮革を使った高級感のあるメニューです。汚れや熱には強いですが、ひっかき傷などにはあまり強くありません。耐久性は使用頻度により異なりますが約4~5年ほどです。使い込むほどに風合いが増していくのも、天然皮革の特徴です。
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まとめ
今回は、大きさや仕様、素材などを中心にメニューブックの選び方をご案内しましたが、中をどう作るかもとても大切です。メニュー紹介にメリハリをつける、写真を使う、セットで注文してほしいものは近くに掲載する、お店のこだわりや考え方のページを作る、など、実績豊富な弊社の事例から、アドバイスできることも多くあると思います。
メニューはお店の顔です。お店のイメージ、品格、コンセプトに合うものを、こだわりを持って作っていただきたいと思います。表紙にロゴなどを名入れすることもできます。お店を開店しよう、メニューを作ろうと考えたなら、実績豊富な弊社の店舗スタッフにぜひご相談ください。
取材協力:株式会社エイム