飲食店を運営するにあたって欠かせないものはいくつもありますが、その中でも上位に入るもの。それは「シンク」です。店頭でも種類やメリットについて質問をいただくことが多い商品となりますので、今回はこのシンクについてご説明いたします!
メインとなるシンクはこの6種類
1槽シンク:槽がひとつのシンクです。ガスレンジの隣やドリンクを作るパントリーに設置することが多いです。ちょっとした水場が欲しい場合におすすめです。
2槽シンク:槽が二つのシンクです。保健所の要件でよく聞くもので、ほとんどの飲食店に必ず導入されています(食洗機を導入される場合は、必須ではない場合もあります)。連結した槽が二つ付いていて、食材用と食器洗い用で使い分けます。
3槽シンク:槽が三つのシンクです。地方自治体によっては、3槽式が必須の場合があります。
水切り付き(台付き)シンク:作業台がついているタイプです。1台でシンクと作業スペースを兼ねるので、スペースが少ない店舗では人気です。また、「水切り付き」と呼ばれるものは槽に向かって傾斜がついているため、水が自然に流れ込む仕様の優れものです。
ごみカゴ付きシンク:通常の槽にパンチングメッシュのごみカゴが付いているシンクです。ラーメン屋など食べかすが残りやすいお店によく導入されています。
舟形シンク:槽が浅いシンク。槽の中で、魚を捌くなど調理がしやすい作りになっています。寿司屋などでよく導入されています。
シンク選びの注意点とポイントって?
<ここに注意!>シンクを選ぶ際は「保健所の営業許可を満たす基準の確認」が必要になります。食品衛生法では「厨房には食材と食器の洗浄を別々に行えるように、シンクは2槽以上が必要」とされています。保健所によっては、1槽シンクが2つあれば(並んでいても離れていても)2槽とみなされる場合があるので、営業許可を取得する保健所にて確認してください。
<ここがポイント!>まずひとつは「奥行きのサイズも確認すること」です。奥行きのサイズは450mm、600mm、750mmが主流のサイズとなります。他の厨房機器や作業台と奥行きサイズを揃えると作業がしやすくなります。
二つ目は「シンクの後部にバックガードがついているか」。バックガードがあると、壁に水が流れたり、水が跳ねるのを防げます。また、バックガードの上部には水栓を取り付けることが可能で、取り付けサイズが
1.単水栓(水だけの蛇口)の場合:奥行きが50mm以上、高さが100mm以上
2.混合栓(水とお湯の蛇口)の場合:奥行きが60mm以上 が必要となるので、ぜひ覚えておきましょう。
業務用のシンクってどんなメーカーがあるの?
マルゼン:業務用厨房機器メーカーの1つであるマルゼン。あらゆるタイプの業務用シンクを豊富に扱っており、水栓を取り付けることができるバックガード付きや特注のシンクもあります。
東製作所:マルゼンよりもリーズナブルで、組み立て式のシンクを扱っているメーカーです。バックガード付きのシンクも扱っていますが、バックガードの奥行きが40mmで蛇口取り付け可能サイズに満たないため、壁出しタイプの水道蛇口で使用します。
テンポスオリジナル:テンポスではオリジナルブランドのシンクも展開しています。東製作所と同じで、リーズナブルで組み立て式のシンクになります。水栓についても、壁出しタイプの水道蛇口を使用するタイプになります。
気になるシンクの保健所審査の話。知っておくべきポイントは?
保健所の要件で、なんとなく2槽シンクが必要だとご存じの方もいらっしゃると思います。ここでは改めてポイントとなる部分をご紹介します。
2槽シンクには条件がある:「水とお湯の蛇口が独立した2層シンクであること」「シンクのサイズは1層ごとに<幅45cm×奥行き36cm×深さ18cm以上>が必要」です。自治体によっては壁や洗面台に固定することが求められます。 ビュッフェ・ドリンクバーなどは保健所へ相談することで許可が下ります。
洗浄および消毒のため給湯設備が必要:給湯器を設ければOK。2槽シンクのどちらの槽でもお湯が使えることが必須条件です。保健所指定の給湯器のサイズは、16号サイズ以上となります。
従事者と従業員の手洗い:手洗い器目安、外径:36cm(幅)×28cm(奥行)以上。蛇口は自動式センサー式や足踏み式、セルフストップ式のものが望ましいです。手指の消毒液必須。先述の2槽シンクとは別に、厨房内にひとつ設置の必要があります。
ちなみに、手洗器の通称「L-5(エルゴ)」とは、TOTOが発売している「保健所規格の手洗い器の品番」になります。現在、L-5は廃盤しており「L30タイプ」という品番で発売しております。※地方自治体によっては3槽シンクが必須という例もありますので、詳細は最寄りの保健所までご確認ください。
まとめ
ここまでシンクにまつわる様々な情報をお話してきましたが、それでも「まだちょっと不安…」という方もいらっしゃいますよね。そんな時は、お気軽にテンポスまでご相談ください。オーナー様の店舗にあったシンクを提案させていただきます。
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