新規開業への道〜内装工事編〜
2017年01月23日
物件に引き込まれている設備の容量は
物件契約をする前にチェックする必要があります。
いざレイアウトが決まり必要設備が確定しても、
既存の設備容量が足りない事には
想定外の設備工事資金がかかってしまう事があるからです。
今日は、物件を決める時に考えなければならない、
「設備の容量について」です。
電気容量の確認
電気は「照明器具」の他にも、
「厨房機器」や「客席の空調」、
「排気ファン」などの容量も
加算しなければなりません。
充分な容量があるかどうかの確認が必要です。
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使用可能な電気容量
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使用可能な容量が50Aまでは家庭用レベルと言って良いでしょう。
そのため、60Aは最低でも欲しいところです。
軽飲食であっても、IH機器やエスプレッソマシン、
業務用エアコン等を使う場合は、一定以上の
電気が必要な場合があるので注意しましょう。
①単相2線式配線
家庭用レベルの使用量しか取れません。
使える機器も100Vのみです。
②単相3線式配線
200Vの機器のほか、比較的容量の大きな
3馬力のエアコンの使用も可能になります。
③三相3線式200V
業務用冷蔵庫や、スチームコンベクション、
4馬力以上のエアコンを常に稼働するような
お店は必要になります。
ガス容量の確認
必要な厨房器具をリストアップし
ガス容量を事前に把握しておく必要があります。
引き込み工事はかなりの費用と期間が必要となります。
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ガスメーターの号数
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~4号・・・家庭用、軽飲食
6号・・・どんな営業形態にも最低は欲しい容量
10号・・・一般飲食店向き
16号以上・・・中華料理店等ガスを多く使う飲食店
【注意点】
ガスメーターの号数に見合った容量を
供給できない場合もあるので、
ガス会社にきちんと確認を取りましょう。
水道メーターの確認
一般家庭や事務所とは使う水の量とは
格段に違いますので、
十分注意が必要です。
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水道管の太さ
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13Ø・・・家庭用、軽飲食
20Ø以上・・・飲食店向き
通常、スケルトン(*1)で内装工事をする場合、
坪あたり50万円かかると言われています。
20坪であれば1000万円(厨房機器を除く)の費用が必要です。
しかし、居抜き物件であれば、
内装工事費を坪あたり30万円〜約600万円、
又はそれ以下に抑えることも可能かもしれません。
(厨房機器の金額を除く)
しかし、せっかく居抜き物件で契約しても、
電気容量が足りない、ガス容量が足りないという
理由で、追加で数十万の工事費がかかってしまった・・・
というトラブルが多いのも事実です。
空調やダクト、排水などなど確認をすることは
たくさんあります。トラブルを避けるためにも、
飲食店専門の内装屋さんに相談しましょう。
飲食店開業において、最もお金がかかる内装工事は、
一度作ると後戻りはできません。
後悔のないお店づくりのために、
テンポスグループもお手伝いさせていただければ幸いです。
*1・・・建物躯体のみの状態を表すことが多く、店舗の内装設備が無い状態
[飲食店繁盛研究所]